雪山籠り

日記

黒木代表のエピソードに、猿の群れに囲まれなが山籠りをしたという話しがありますが、私にも似たような話があります。

まあ、山籠りというか、山に家出したんですけど。

高校4年の2月に差し掛かったある日、弟と父が喧嘩をしその巻き添えで弟と家出をすることになりました。警察などの職質に合わないように、住宅街のある山に行くことにしました。

山について1日目の夜が明け始めた頃、2月にも関わらず雪が降り始めました。 

野宿する為、テントを買いにホームセンターに行きました、道中は雪がつもり自転車が使えないので徒歩で向かいました。
テントはシーズンでは無いので置いておらず、ブルーシートをターフにして野宿をする事に決めました。

ホームセンターで長靴を買い、靴を履き替え、防寒着も買い寒さ対策をして、街を離れました。

山に戻って来た頃には、雪は膝下まで積もり、本当に歩行が困難でした。
ブルーシートだけでターフを作りましたが、斜め掛けの為、冷たい風は防げません。

一度食事の為、麓に降り、、、また山に戻って来た時には、雪は止んでいました。

1日目はほとんど寝ておらず、疲れはててターフのなかですぐに眠りにつきました。
夢を見ていました、夢の中で誰かが誰かを必死に呼びます。

…先輩、…先輩

誰か?、顔が不鮮明で女性という事しか分かりません。叫んでいます。

私は、睡眠を妨げる叫び声に煩わしく思い、誰だ、と強く意識した途端目が覚めました。

私は、自分の体の異変にすぐに気付きました。
私の体には、風で吹き込んだ雪がかかり、今まで体験をした事が無いくらいに体が冷たくなり、低体温から生命の危機を感じました、体に温もりを感じませんでした。

すぐに、横で寝ている弟を揺すり起こします。
なかなか起きませんでしたが、やっと起きました。

起こされた本人は、事態を把握出来ておらず、動物が出たと思ったそうですが、すぐに「寒い」と言い。
2人で一目散に雪山という危険地帯から、命からが下山しコンビニに駆け込みました。

雪が降り積もった山は一面真っ白で、一切、熱元を感じる事が無く、無機質で生命の活動を感じられませんでした。
雪の降り積もった山は、まるでそこだけに霊界が繋がってしまった様でした。

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