火災災害 消火設備士 消火器

火災は、1年の間に、約3万件起きています。

そうした、火災の現場では、一般の人はどの様に行動すれば良いのでしょうか。

まずは、火災を発見したら避難又は、消火器で初期消火活動をして通報すれば良いですね。

では、自分の目の前で、普通火災、油火災、電気火災、または、拡大自殺によって放火をされた場合、自分自身ではどの様に対処すれば良いのか、どの様な消火器を使えば良いのか知っておきましょう

普通火災

粉末、泡、強化液

普通火災は、火災の中でも最も多い火災です。

木造の家屋、ダンボールなどが積まれた倉庫などで出火した場合です。

火災となると多く想像されるのはとにかく、水をかけて冷却作用によって消火する事でしょう。

ですが、実際には冷却作用だけが消火している訳ではありません。

火に対して、燃焼する為の酸素を遮断する事でも火は消火される訳です。

つまり、水を火にかける事で水の温度が上昇し、水が気化する事により水蒸気として約1600〜1700倍の体積に膨張し、火に対し酸素が供給出来ない様に気化した水蒸気で覆ってしまうわけです。

この作用を、消防では「窒息作用」といいます。

文字通り火に対して燃焼に必要な酸素を遮断してしまう訳です。

ですので、まず消化器としては、機械泡、強化液、水などの消火器が適切です。

まず、水では出火元が側面など平行では無い場合、浸透率が悪く、冷却作用が発揮されない場合があります。

機械泡

そこで、更に工夫された物が機械泡です。

泡により側面に付着し易くなり浸透率が上がった事により冷却作用と窒息作用を発揮し易くなった物です。

強化液
強化液は、火災の化学反応に則り、使用される消火器です。

火災は燃え移った物より、酸化反応をする事により燃焼し続けます。

ですので、強化液ではアルカリ性の水によって火災の酸化作用を中和して、抑制作用により更に効果的に消火する事が出来ます。

ですので、強化液は水より高い浸透率を有して、窒息作用、冷却作用と合わせて抑制作用があります。

粉末
粉末は乾燥した粉末によって窒息作用と抑制作用を狙った消火器です。

この消火器は、粉末が薄ピンク色である為、不審者に対して噴射する事で目立ち、また威嚇する事で防犯効果を期待できます。

また、京都アニメーション放火殺人事件の様な、放火を伴う犯罪の場合、不審者を発見した時点で、消火器を準備しておけば放火と犯罪を抑制し易くなります。

近年では、犯罪と放火が合わせられる場合がある為、二つの災害は合わせてやってくると考えましょう。

油火災

粉末、二酸化炭素強化液(霧ノズル)

油火災は、主に揚げ物調理などの油の入った調理器具などに引火して起きる事が多いです。

まず何故、油火災では強化液は推奨しないのでしょう。

それは、火災の出火元が業務用フライヤーなどの調理器具だからです。

強化液は元々は水がベースに作られています、ですが水は油よりも重い為、出火している油の上に噴射した場合、吹きかけられた消火液は油の下に蓄積してしまいます。

「窒息作用」で説明した様に、水は100°を超えたら体積を維持できずに約1600〜1700倍に膨張します。

もしこれが消火中の大型の調理器具で起きた場合には、油の下に蓄積した消火液は熱せられた事によって水蒸気として約1600〜1700倍に膨張してしまいます。

その為、増えた体積を逃す為に、火の着いた油を押し上げて火柱を上げてしまう可能性があります。

ですので、強化液を使用するには注意が必要です。

二酸化炭素
二酸化炭素のガス消火器は主に燃焼しないガスで火災を覆い酸素を遮断し窒息作用と僅かな冷却作用で消火します。

ですが二酸化炭素は酸素欠乏症を引き起こす為、基本的には、地下街、地下室、換気の出来ない部屋では使用出来ません。

ですので、地下街、地下室にある厨房では使用できません。

粉末、強化液(霧ノズル)
厨房が地下にある場合は、ガスではなく粉末消火器か強化液(霧ノズル)を設置してください。

厨房の場合、料理を作る為、著しく消火剤が付着する泡や粉末が嫌厭されてしまいます。

ですが地下にある場合、二酸化炭素は使えません。

もし強化液を設置する場合は注意して下さい。

強化液には、棒状と霧ノズル、2種類あります、ですので霧ノズルにしましょう。

迷ったら粉末消火器を設置してください。

また、出火がガソリンだった場合、粉末と強化液の両方を使用した方が、確実に消火出来ます。

電気火災

粉末、二酸化炭素強化液(霧ノズル)

電気火災は、機械室やブレーカーで起きる火災です。

先の火災の特性と比べると、通電している事が上げられます。

水は、電気を良く通しますその他、消火活動中に感電してしまうのて、基本的には機械泡、強化液などの水ベースの消火器は使えません。

粉末
粉末消火器は、もちろん水では無いので感電する心配はありません。

ですが出火しているのがコンピュータ室など精密機器がある場所では、精密機器を壊してしまう恐れがあるので使用する時は注意しましょう。

二酸化炭素
電気火災では最も使用されている消火器です。

粉末とは違い精密機器を壊してしまう恐れはありません。

ですが、油火災と同様に地下では使用出来ない事には注意しましょう。

まとめ

以上で消火器については終わりです。

消火器は、消防法の消火器設置義務によって、防火対象物に対し歩行20〜30mおきに設置するのが義務づけられてらいます。

都内なら、まず大きな通りには、連なって設置されているのが見受けられます。

また、とにかく消火器の中でも、粉末消火器はあらゆる火災で使用できます。

あなたの身近に設置されている消火器は粉末ではないでしょうか。

いざとなったら消防、防犯に役立ててください。

また、二つの災害は合わせやって来ると覚えておきましょう。

合わせ起こりうる災害

総合危機管理学をベースにした護身術、AHAZセルフディフェンス

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