剣護身術とは、一般社団法人 国際護身武道連盟(IGBA)代表理事 黒木博文氏が創設した、護身術団体です。
流派特性
剣護身術は、主に立ち技でのグラップリングに赴きをおいており、独自の「剣で入る」と言う、攻守一体の技法により、組み技メインであるものの、相手の打撃技術に押される事なく接触する事が出来る。
接触した場合、大概は旋転崩しと呼ばれる動作に入り、相手の体勢を崩し相手を投げる。
転倒した相手に当て身を行い、逮捕術と呼ばれる半立ちの押さえ込みをかけて相手を制圧し、一連の交戦は終了する。
身を守る為「負けない戦い」に徹する事に注視しており、あえて攻撃のコンビネーションを行わない事で相手の土俵に乗らず互角の戦いをしない事を心情としています。
技術形態
剣護身術は、主に、和の戦術を掲げており拳よりも掌をよく使います。
剣術からヒントを得たパームガードによる青眼の構えに、組み技専門の剣グラップリングを始めとし、対人の基本となる千手システム。
相手との距離に応じ対処が異なる、対打撃技法は、太刀(なぎなた)、短刀、雷の三つの基本があり、太刀は2mを先の先で制し、短刀は1mからの反撃動作、雷は0.5mからの不意打ちを回避する技法です。
その他、対刃物、対武器、対複数、影の技法があり。
これらの技術の頂点にあるのは、制圧術とされている。
制圧術は複数の敵と対峙した際、手前の敵を崩し盾する、または崩した敵を別の敵の進行方向に投げ行手を妨害し、1人で複数人に対して竦みを作り、窮地に活路を見出す技法であり、これを習得する事により上級者と位置付けられる。
これらの技術は、初歩の柔術技法から、体捌き、形稽古から成り立っており、初歩の技法から奥義に直結しており、多くの技法がある様に見えて、基本的な動作の応用の為、真新しい技法の習得を必要としない。
むしろ、全ての技法が孤立する事なく、循環し結び付き合っている事に気付く事が上級者への近道である。
思想
陰陽
剣護身術は、円運動を基本とする。
円形は運動効率が良く、技の動作に取り入れる事で、効率的な身体操作が可能になる。
相反する動作を同時に行う事でより良い効果が得られるとされ、その呼称を陰陽を利用すると言う。
また、剣護身術の技術は盾(護り、受け)に赴きを置いているが、矛(攻撃、他流派)を学ぶ事で更に盾の質を上げる事が出来るとされるが、これも陰陽となる。
鞘の内
鞘の内とは、剣護身術を学ぶ上で根幹となる哲学または、心構えとされる。
力量があるからこそ、よく切れる刀は、鞘に納める。
心の昂りを抑える事でより正しい判断を行える。
また、武術は生殺を司る為、建前だけの鞘の内は役に立たない。
切れる刀を納めるからこそ、鞘の内は成立する。
エピソード
剣護身術の前身となった武道流派は大東流合気柔術とされています。
黒木代表自身、四段の腕前です。
何故、歴史ある大東流から剣護身術が、更に派生したのか、それは黒木氏自身が幼い頃よりフルコンタクト空手を習得していた経験が関係しています。
黒木氏は、幼少の頃学校でのイジメを気に空手を習ったそうです。
その修行は20代に達しても止まらず、仲間3人で大分の山で山籠りをし修行した程です。
その様な経験がある中、黒木氏は30代になってから大東流に出会ったそうです。
大東流の動きに感銘を受けた黒木氏は、自身の空手の技能と大東流の術を融合させ更なる武術探求をする為、大東流の師匠のもとに弟子入りしたそうです。
ですが、大東流での実力を身につけた後も、本当に先人達が伝える大東流は、現代の格闘技においても対応出来るのか疑問に思ったそうです。
それに合わせて、大東流の習得速度に疑問を持ち始めたそうです。
黒木代表も40代になり、剣護身術の前身となるSDS(恐らく、ソードディフェンスセルフの略称)を立ち上げ、大分から団体ごと上京し今の剣護身術となった。
黒木博文氏は、一代で流派を立ち上げた創設者であるが、その他ビジネスマンとしての一面もあり、武術を現代に置いてもビジネスとして捉えています。
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